駒沢大学駅徒歩5分の歯医者「駒沢歯科・矯正歯科クリニック」

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乳児期の口の中の状態について

こんにちは。世田谷区駒沢の歯医者、駒沢歯科・矯正歯科クリニックです。今日は乳児期の口の中の状態について説明いたします。

出生時の赤ちゃんは歯が一本もありません。顎は小さく、歯肉の形もたいらなので舌が収まりきらず上下の唇の間から見えている状態です。また上顎の中央部が丸く凹んでおりその両脇が膨らんでいます。頬の内側にも膨らみがあります。このような赤ちゃんの口の中の形態は哺乳をするためには最適な形になっています。出生直後の赤ちゃんでも通常はお母さんのお腹にいる時に身に付けた反射行動によってお乳を吸うことができます。赤ちゃんは哺乳時に舌で乳首を上顎の凹みのところまで引き込んでおっぱいを吸います。平らな歯茎の上に舌を乗せ唇を乳首の周りに押し付けて舌の動きにより母乳を飲むことができます。哺乳時には歯は邪魔になってしまいます。

哺育の違いによる口への影響

顎の成長が悪い子に人工母乳育の子が多いなどと言われることが多いので人工哺乳育のお母さんは心配になるかも知れませんがこれまでの数々の信頼できる研究データではそのような事実は認められてません。母乳と人工乳(粉ミルク)と比較して哺乳瓶をする動きと母乳を飲むときに扱う動きや筋肉の活動状態の比較では差はほとんどありませんでした。ですので必ずしも母乳で育てなくてはいけないと言う事は無いので不安を感じる事はありません。

歯がなく母乳を吸いやすい口の中の形態も乳歯がはえるまでの間に成長、変化していきます。乳児期は顎の成長が盛んで、特に生まれて半年後は下顎の成長が特に盛んで歯茎のアーチも大きくなり歯茎の高さもどんどん大きくなります。そのため出生児には上顎に対して下顎がかなり後ろに位置しているのですが乳歯が生え始める頃までには上顎と下顎の大きさがちょうど合わさるような位置関係に成長していきます。

乳歯が生え始めるのは生後6ヶ月から7ヶ月ごろに下の前歯から生えてくることが多いです。一般的に歯の生える時期は個人差がかなりあるのですが乳歯でも3.4ヶ月で生え始める子から1歳近くになってやっと生えてくる子もいますのでかなりの個人差があります。歯の生える順番も人より違ってきます。上の前歯が先に入ることもあれば前から2番目の歯がの1番目の前歯より先に生えてくることもあり、生えてくる順番もかなり個人差があるといえます。

生後半年ごろには赤ちゃんのよだれが増えてきますが、この時期になると乳歯が生え始めるばかりでなく離乳食も始まるのと、指しゃぶりや玩具遊びなどにより口の中への刺激が増えてきて唾液の分泌が多くなります。この時期の赤ちゃんはまだ上唇を使って離乳食を取り込むことも始めたばかりで唇を閉じていることも少ないため分泌された唾液がよだれとして外へ流れやすいと言うわけです。離乳が進み歯が生えてくると成長が進んで唇を閉じやすくなってきます。そのことにより溜まったよ唾液を飲み込む動きができるよいになっていきます。そうするとよだれは徐々に減っていきます。

またおもちゃや衣服、自分の手や指などを自分の意思で自由に舐めたりしゃぶったりして様々な刺激を口に取り込んでいくことができるようになることで哺乳反射がなくなっていき、離乳への準備も徐々にすすんでいきます。

生後1年ごろになると上下の子供のはが4本ずつ合計8本の乳歯が生えてきます。上下の前歯が生えてくると、今までなめることしかできなかったおもちゃなどを前歯で遊ぶ行為が頻繁に見られるようになります。舐めるだけではなくておもちゃや食べ物などの硬さや弾力性などを歯で確かめています。

また前歯でのの歯ぎしりもこの頃になるとよく見られますが、これは上下の前歯の位置関係や噛み合わせの感触を確かめている行為ですのでまだ歯ぎしりとかの癖ではないので心配いりません。このように生えてきた前歯を使うことを学びながら前まで食べ物を噛んだり噛み切ったりすることを学んでいきます。

1歳をこえ、上下乳歯の奥歯が生えてくると奥歯の噛み合わせができてきて、食べ物を噛み潰すことなどができるようになります。また噛み合わせの高さが増すことにより口の中がさらに広がり舌の動きもさらに自由になることから食べる機能も言葉を発する機能、発音する機能もだんだんと学んでいきます。また視覚や手の感覚も発達していくので目で物を認識したり、手で触ってみることで確認できるものも増えてくるため口を使っての認知行動は減少してくるようです。

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