一般歯科
当院の治療方針について
01なるべく歯を削らない、抜かない
1日でも長く自分の歯で噛むための治療法
当院では、「ミニマムインターベンション(人の体に対する治療を必要最小限にすること)」と呼ばれる考え方に基づき、できるだけ歯を削らない治療を目指しています。
これまでの虫歯治療は、早期発見が基本で、わずかな患部でも削って詰めていました。
しかし、治療を繰り返すことで削る範囲が大きくなり、健康な歯を失ってしまうこともあります。患者様の天然歯を守るためにも、「どうすればできるだけ削らないで済むか」を常に考えています。
当院の治療方針をご理解いただき、患者様が心身ともに健康な状態で長く過ごせるようにしていきたいと思います。
02一人ひとりと誠実に向き合う
患者様の希望する治療に最適な方法を提案する
当院では、患者様に最適な治療法を勧めるのではなく、患者様が望む治療に対して最適な治療法を説明し、納得していただいた上で治療を開始しています。
歯科医師にとって最高の治療法でも、患者様にとっては最も満足のいく治療法ではないかもしれません。
患者様の意見をしっかりと聞き、二人三脚で治療というゴールを目指していきたいと思います。
一人ひとりに誠意を持って対応し、患者様が望む最良の治療方法を提案していきます。
ご不明な点があれば、ご納得いただけるまで丁寧にご説明いたしますので、どんな些細なことでもお気軽にお尋ねください。
03患者様の将来を見据えた
精度の高い治療の提供する
歯の健康を守り、育てるためには、予防が一番の治療法です。
しかし、歯の状態が悪い場合は、できるだけ精度の高い治療法を選択することが大切です。
精度の高い治療とは、一定の技術力を身につけた歯科医師が、その技術力を発揮できるだけの時間をかけて、変性しない詰め物で補修する治療のことです。
1本の歯は、お口全体の状態に大きな影響を与えます。1本でもバランスの悪い歯があると、後にお口全体の治療をしなければならなくなる危険性があります。
正確な治療法を選択することは、長期的なお口の健康だけでなく、生活の質を高めることにもつながります。
駒沢歯科クリニックでは、患者様の貴重な時間とお金を無駄にしないための技術力を身につけ、さらに向上させるために日々研究を重ねています。
04できるだけ痛みを感じさせない治療
不安や心配を払拭する丁寧な説明
私自身、小さい頃は歯医者さんが苦手でした。
歯科医院は痛い、怖いというイメージがあり、できれば行きたくないと思っている方も多いと思います。しかし、だからといって遠回りをして美味しいものを食べられなかったり、歯が気になって全然笑えなかったりするのでは、せっかくの人生がもったいないですよね。
当院ではできるだけ痛みを感じさせない治療を目指しています。
痛みが怖いと思っている患者様にこそ体験していただきたいと思います。
できるだけ痛くない治療への取り組み
当院では、患者様のストレスを軽減するために、できるだけ痛みを感じさせない治療を目指しています。
治療の例としては、針を刺すときの痛みを防ぐための表面麻酔、麻酔薬の痛みを軽減するための麻酔薬の温め、極細の注射針の使用などがあります。
患部を治すだけではなく、患者様の不安に寄り添った治療を行います。
歯科医院に対するマイナスの印象をプラスの印象に変えることができれば、定期検診にも通いやすくなり、歯の健康を維持することができます。
歯科医院のイメージを払拭できるよう、可能な限り無痛の治療を目指して、スタッフ一同、日々勉強しています。
歯の寿命を延ばす
「ミニマムインターベンション」とは?
ミニマムインターベンション(MI)とは
「最小限の侵襲」という意味で、歯科の分野では、「歯を削る量を最小限にして、できるだけ自分の歯を残そう」という考え方を指しています。
当院のようにMIを念頭に置いている歯科医院の治療方針は、「いかに患者様の体に負担をかけないか」という考えに基づいています。
快適な食生活を送るためには、自分の歯を維持し、心身ともに健康な生活を送ることが一番の近道です。
従来の虫歯治療との違い
従来の虫歯治療では、虫歯の拡大を防ぐために、虫歯になりやすい部分を拡大して削り、金属の詰め物に置き換えることが一般的でした。
また、神経の近くまで虫歯が達していて痛みが出そうな歯は、事前に神経を抜く治療を行っていました。しかし、MIの方針を考えると、上記のような治療方法は間違っています。結論から言うと、MIさんの考えに沿った治療方法は、虫歯に侵された部分だけを削り、その形を埋めることができる材料で治療することです。
そうすれば、歯の健康な部分はほとんど削らずに残すことができます。
MI治療で患者様の歯を守るために心掛けていること
MIの考え方は、歯科医院ではあまり浸透していません。
それはなぜかというと、治療する歯科医院と治療を受ける患者様との間で相互理解が必要であり、歯科医院側にメリットが出にくいからです。
MI治療では、虫歯の部分を必要最小限に削るため、詰め物の接着力が弱くなります。そのため、詰め物が外れやすくなり、神経に免疫力や回復力がない場合は痛みを感じることがあります。
虫歯の周りも削っておけば、詰め物がしっかりと接着して外れにくくなります。これも歯科医院にとっては効率的かもしれません。
しかし、本当の意味で歯の健康を守るためには、まず削る量を最小限に抑えることを前提とし、その上で、いかにして詰め物をしっかりと接着させ、患者様の痛みを軽減できるかを考えていきます。
虫歯治療について
歯の寿命を守るために痛くなる前の治療を
虫歯とはミュータンス菌などが出す酸によって歯が溶ける病気です。一度歯質が溶けると、二度と元には戻りません。また虫歯が進行すると、歯を削る量も多くなり、歯の寿命が短くなってしまいます。少しでもお口に違和感があれば、早めに歯科医院を受診しましょう。
虫歯の進行と治療方法
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C0初期虫歯
削る必要のない初期虫歯。
表面が溶けて白濁したり茶色になったりします。
痛みなどの自覚症状はありません。- 治療方法
- 適切なブラッシング/フロスの使用、フッ素塗布
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C1エナメル質の虫歯
表面に進行した虫歯です。
エナメル質内に進行が残っている状態です。
痛みはほぼありません。
表面にはへこみがあります。- 治療方法
- 虫歯の部分だけを削り、樹脂(コンポジットレジン)を詰めます。
麻酔なしで治療が可能な場合もあります。
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C2象牙質まで進行した虫歯
神経には達していないが、象牙質まで進行した虫歯です。
症状としては 冷たいものや甘いものでしみます。
表面に大きな穴が開いている。- 治療方法
- 小さな虫歯は樹脂(コンポジットレジン)で埋めます。範囲が広い場合はインレーを型取りして詰めます。
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C3神経に達した虫歯
抜歯の可能性があります。 症状は 冷たいもの、甘いもの、温かいものでしみます。
何もしなくてもズキズキしたり、歯根の周りや歯根の先端が感染していると非常に痛いです。- 治療方法
- 虫歯菌が神経に感染している場合は、神経を取り除きます。
通院の回数。根の状態によって異なります。
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C4根っこだけになってしまった虫歯
歯の頭の部分(歯冠)がほとんど崩れてしまい、根だけが残っている状態です。
症状は ほとんどが痛みを伴いません。
根の周りや根の先端が感染すると非常に痛いです。- 治療方法
- 進行していて土台作りができない場合は抜歯となります。
口腔の健康を守る
予防歯科の大切さ
予防先進国と言われているスウェーデンでは、国民に予防を勧めた結果、75歳で平均19.5本の歯が残っているという調査結果があります。一方、日本では80歳になっても6.8本しか歯が残っておらず(厚生省調べ)、まだまだ歯の予防が浸透しているとは言えない状況です。現在、虫歯や歯周病の原因が解明され、それらを予防するためのリスクコントロール法が確立されています。
私たちは、ご自身のリスク(生活習慣やブラッシング方法)を探り、そのリスクをコントロールして、歯や歯周病を再発させないように改善することが本当の治療だと考えています。
そうすれば、年齢を重ねても、歯が悪くなる心配はありません。「予防こそが最良の治療」なのです。
再治療のリスクを減らすメインテナンスの重要性
歯を長持ちさせるためには、治療サイクルのどれだけ早い段階で定期的なメインテナンスに移行し、予防を始められるかが重要です。そうすることで、繰り返しの治療を防ぐことができます。というのも、再治療を繰り返すと歯を失うことになるからです。
次のような一定のパターンで起こります。
- 01
虫歯を削って詰める
- 02
詰め物の周りが虫歯になり、銀色の詰め物になる
- 03
詰め物の隙間から虫歯になり、大きな銀色の詰め物になる
- 04
歯が圧迫されてきて、神経を取って銀の被せ物になる
- 05
歯の根っこが感染して、再治療して銀歯になる
再治療を防ぐためにメインテナンスをしましょう
このように、再治療のたびに修復物が大きくなっていき、最終的には治療を繰り返すことで抜歯せざるを得なくなることもあります。
歯の寿命は、必ずしも年齢に比例するわけではありません。再治療のリスクを減らすことが、歯の寿命を延ばす一番の近道なのです。
当院は、定期的なメインテナンスをおすすめしております。