こんにちは。世田谷区駒沢の駒沢大学付近にある歯医者、駒沢歯科・矯正歯科クリニックです。今日はデンタルリンスをすれば歯ブラシは不要?について説明します。

デンタルリンスは口の中をさっぱりさせることと口臭を予防するだけでなく、配合されている薬用成分によって虫歯や歯周病等を予防する製品もあります。デンタルリンスは口の中を気持ちよくそして健康に保つためにとても役立つアイテムといえます。

デンタルリンスは確かに殺菌成分入りの製品が多くあります。

なので虫歯予防に一定の効果はあると考えられます。しかし、デンタルリンスのうがいだけで虫歯や歯周病を予防できるかというとそうではありません。

なにしろ、虫歯や歯周病原菌の子であるプラークは歯の歯面にベタベタとくっついてしまっているからです。

口の中には膨大な数の細菌が存在しています。それが集まって作るコロニーがプラークです。これを保持するとさらにそのコロニーが成熟していき、バイオフィルムと言う丈夫な膜ができさらに病原性を増してしまい増殖するスピードも増えていきます。プラークやバイオフィルムの中でも排泄物である酸を酸性して歯を溶かしてしまいます。これが虫歯です。

殺菌成分配合のデンタルリンスですすいだり、うがいをしたりすると口の中に漂っている細菌や唾液の中にある細菌を殺す効果は確かにあります。

さらにミントなどの香料が配合されているので清涼感があり気持ちが良いものです。しかし、だからといって歯磨きが必要ないと思ってはいけません。

デンタルリンスは歯にこびりついたプラークやしつこいバイオフィルムにはあまり効果がありません。

プラークや前のバイオフィルムと言うものはよくあるのが排水溝につくねばねばの汚れです。

お風呂場などの排水溝を掃除するときに汚れを取るには、擦り取るか、あるいはかなり強力な洗浄剤を使って汚れを落としていきます。デンタルリンスの殺菌成分は人がお口の中で安全に使える範囲の成分しか入っていません。口に排水口用の洗浄剤を流しこんだら大変なことになってしまいます。

なのでプラークやバイオフィルムにはデンタルリンスだけでは殺菌力に不足があるといえます。

そうなってくると、プラークやバイオフィルムを落とすのに1番効果なる方法はやはり歯ブラシになってきます。歯についた汚れを歯ブラシの先が当たることにより物理的にとっていきます。フロスやワンタフトブラシも併用して歯ブラシをしていくことをお勧めします。

ワンタフトブラシとは歯ブラシのヘッドが小さく口の奥まで届きやすく、1番奥の歯をきれいに磨けることが特徴です。

1日1度はフロスやタフトブラシを使うようにしましょう。