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MTAセメントとは
こんにちは。世田谷区駒沢の駒沢大学付近にある歯医者、駒沢歯科・矯正歯科クリニックです。今日はMTAセメントについて説明します。
MTAセメントとは?
MTAセメントは、歯の神経を残したり、根管治療の際に使う薬として1998年にアメリカで開発され、日本においては2007年から販売を開始した歯科用のセメントです。
成分は建築で使われるセメントと類似しており建築用のセメントを粒子を細くし、有害物質を取り除いたものが歯科用のセメントとして現在は使用されています。
MTAの性質の特徴としては水と反応して膨張することによって高い封鎖性が得られ、歯の神経を保護できたり、ヒビが入った歯を封鎖するために使用します。
歯医者で用いるNTAセメントには以下のような特徴があります。
・水と触れることで膨張するので封鎖生が高い
・人体に害を与えない
・殺菌効果がある
などがあります。
なぜMTAセメントに殺菌性があるかと言うと、ほとんどの細菌はPH9.5以上のアルカリ性で殺菌できると言われています。MTAセメントはPH12程度の強いアルカリ性のため殺菌効果が高いと言われています。また封鎖能力に優れているので外部からの細菌の侵入を防ぐこともできます。
MTAセメントの硬さ
従来猫の治療で使われるお薬はガタパーチャポイントと言われるお薬ですがMTAセメントはこのガタパーチャポイントよりもはるかに強い機械的強度を持ちます。
単位で表すと67MPaとなります。この硬さは少し柔らかい金属に相当する硬さです。
MTAセメントの硬化時間
口腔内は唾液等があり湿度が高いため通常の接着剤やセメントだと接着しづらいものが多いです。しかしエムティーセメントは湿気のある場合でも効果します。効果には1時間から6時間程度かかり効果後3ヶ月ぐらい経つと最終強度に近い硬さとなります。
歯科の分野でMTAメントができること
①歯の神経を残す処置ができる
歯医者での治療中神経が露出してしまうことが稀にあります。それは虫歯の治療中だけではなく、詰め物の型取り、かぶせ物の型取りの時に歯髄が露出してしまうこともあります。
残念ながらいちど虫歯金に感染してしまい炎症を起こしている歯髄を残す事はできませんが、このようにまだ感染していないし水が露出してしまった場合はMTAセメントにより歯の神経を残すことが可能です。
露出してしまった歯の神経にMTAセメントを塗布することで塗布されたところから臀筋ブリッジと言って新しい波が形成されます。
デンティンブリッチを形成することにより歯の神経を残すことが可能となります。
②従来の根っこお薬(ガッタパーチャーポイント)より密接な根管充填を行うことが可能
従来の根っこのお薬(ガタパーチャポイントはゴムのような素材でできており殺菌作用や封鎖声はありません。
MTAセメントは殺菌作用があるだけでなく水に触れると膨張するので封鎖性がありより緊密な根幹重点を行うことができます。
③パーフォレーションをリペアできる
パーフォレーションとは何らかの理由ではに穴が開いてしまうことです。歯の一部分に穴が開いてしまうとその穴の部分からの細菌の侵入が防げません。従来のガタパーチャポイントを置いたところですり抜けて細菌が入ってきてしまいます。しかし、MTAセメントはパーフォレーションした穴にくっつくと水分により膨張するので穴を緊密に修復してくれます。
MTAセメントのデメリットは?
MTAセメントを使用しても歯髄を残せない場合がある。
自由診療のためのコストがかかる。
などあがあります。
他院で抜歯と診断された歯でもMTAセメントの使用により保存できる場合がありますのでぜひ当院で相談してみてください。