ブログ
CAD/CAMとは?
こんにちは。世田谷区駒沢の駒沢大学付近にある歯医者、駒沢歯科・矯正歯科クリニックです。今日はCAD/CAM (Computer-aided desin
/computer-aidedmanucturing)について説明します。
今注目の最新の歯科技術CAD/CAMとは?
CAD/CAM (Computer-aided desin/computer-aidedmanucturing)
とはコンピューターを用いて設計や製造を行う技術のことです。最近では歯科医療でも応用されるようになり歯科治療や技工作業の効率だけでなく患者様へのメリットも出てきています。
歯科医療においてCAD/CAMができることとは
CADとはコンピューターによる設計、CAMはコンピューターによる製作と言う意味で、計測し設計し加工すると言う3つの工程から構成されています。
歯科技術におけるCAD/CAMは口腔内に装着するクラウンやインレーなどのかぶせ物や詰め物をCADやCAMのシステムを用いて設計制作する技術を指します。今までの被せ物を製作したり詰め物を製作する技工作業はほとんどすべてを手作業で行ってきたので、どうしても模型や型取りの材料を使わなくてはいけませんでした。しかし、CAD CAMを制作過程に仕込むことによって技工士が今まで手作りでしていた過程を機械がやってくれるだけでなく仕上がり具合のばらつきをなくし、さらに精度を高くすれば人の手よりも精密に技工物ができる日がやってくるかもしれません。
歯科用CAD CAMシステムを使用した白い詰め物や白いかぶせものであるハイブリットレジン(CAD CAM冠)が2014年より小臼歯(前歯と奥歯の間にある母)に対し保険適用となりそして2017年には条件付きで科学の第一大臼歯(6歳臼歯)が保険適用になりました。
そして2022年4月の診療報酬決定においてCAD CAMインレーが新しく保険適用となりました。
CAD CAMクラウンCAD CAMインレーに使われている材料
※クラウンは被せ物、インレーは詰め物をさします。
CAD CAMクラウンやCAD CAMインレーに使われている材料はハイブリットセラミックスといいます。
ハイブリットセラミックスとはセラミックとレジンの混合物、つまり陶器の粉末と合成樹脂(歯科用レジン)を混ぜ合わせた材料です。これはセラミックとは別物でハイブリットレジンやハイブリットセラミックスレジンと呼ばれることもあります。
ハイブリットセラミックスと他の材料との比較
①強度と耐久性の比較
ハイブリットセラミックはプラスチックにセラミックの粉末が加わりますのでレジンと比較すると強度や耐久性が高い材料になります。
しかし、金属やセラミックス等と比較するとプラスチックが配合されている分機械的強度にを取り、耐久性も金属やセラミックス等と比較すると経年劣化しやすい材料になってしまいます。
よって奥歯などの噛み合わせの力がかかりやすい場所ではハイブリッドセラミックスはその噛み合わせの力に耐えれず破れてしまう可能性があります。
②審美性
金属と比べると白い材料になるので前歯や目立つ端に置いて使える場合が多いです。金属を使っていないので金属アレルギーの原因になりません。
また比較的短期間で着色してしまうレジンに比べるとセラミックスの粉末が入っている分変色は押しにくい材料です。
しかし、セラミックスやジルコニアと比べるとレジンが配合されている分吸水性があり着色や劣化がある材料となります。
③費用
ハイブリットセラミックのコストはセラミックスやジルコニアの素材でできた詰め物やかぶせ物と比較すると安価に制作することができます。
また保険のルールの改正によりCAD/CAMクラウンやCAD CAMインレーが保険内治療に適用になったため窓口の料金が安く済みます。
このように保健ルールの改正によりCAD/CAMクラウンやCAD/CAMインレーが保険で使えるようになりましたので治療計画での1つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。