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大人の虫歯の特徴について
こんにちは。世田谷区駒沢の歯医者、駒沢歯科・矯正歯科クリニックです。今日は大人の虫歯の特徴について説明します。
一般に永久歯は乳歯に比べて成熟していて、丈夫で特に歯の表面の硬いエナメル質は乳歯の倍ほどの厚さで石灰化が強く様々な外界の刺激に抵抗できるようになっています。虫歯(う蝕)の進行も乳歯ほど速くありません。しかし、個人差もあり、また食生活の変化等の影響もあって一概には言えません。虫歯はものを食べてから虫歯のばい菌が3分くらいしてから食べかすを腐らせ酸に生産して30分位の間にこの酸が歯を溶かして作られると考えられています。
虫歯の進行も乳歯に比べて遅く、進行してしまった場合は重篤な状態になりやすくなります。成人期ではどちらかと言うと歯の噛む面よりは歯と歯の間で歯肉(歯茎)に近いところ(隣接面)など見つけにくい場所に多く見られ、しかも進行した状態で発見されることが多く、なかなかご自身で気づく事は困難です。加えていちど詰めたりかぶせたりした治療した歯は二度と虫歯にならないと言う誤った認識等があり、手入れを怠り再び虫歯になってしまうこともあります。また神経が死んでしまった歯は痛みの症状が現れにくいので虫歯の進行に気づかないことが多いです。大人になると仕事などで忙しくなり痛くないのであれば放置する傾向があるため、かなり進行した状態で発見されることがしばしばあります。虫歯が進行してしまい土台が立てられなかったりしてしまう場合は歯を抜かなければならなくなってしまうこともあります。また歯周病などによって歯茎が下がることによって歯の根のセメント質と言う部分が露出してしまうことなどによりそこに虫歯を作り始めてしまう時期でもあります。今後二度と生え変わることがなく、また自然治癒力のない永久歯の虫歯の進行を少しでも遅らせ、寿命の延長に伴って歯も長生きしてもらい健康寿命の延長も必要になります。
虫歯についてよくあるQ&A
虫歯の経過観察とはどういうことですか?
虫歯が小さくエナメル質の表面にのみあり進行性のものでなければ削らない方が端の寿命を長くします。
エナメル質は西石灰化効果が見込めるので食生活やプラークコントロールがきちんとなされていれば西石灰化して虫歯が治る可能性があるのです。
歯の神経を取ると歯に良くないと聞きますがどういうことですか?
一般的に歯の神経を歯髄といい歯の根の先から中心にある歯の中に入っている血管や神経のことをいいます。これらの組織はに栄養を送る働きがありますが、それをとってしまう事ははに栄養を送ることができなくなり死んでしまうことを意味します。死んでしまった歯は神経のある歯に比較して植物に例えるならかればのようにものになってしまいます。そのような意味で歯に良くないといえます。
大人の虫歯は進みにくいのですか?
永久歯が生えて始めて間もない時期においては乳歯と同様に虫歯(う蝕)になりやすいです。
しかし、唾液や外界の刺激にさらされることによって徐々に抵抗力が増していきます。すなわち年齢とともに無機質の結晶が大きくなりまた歯の表面のフッ素の増加も認められます。一方噛み合わされることにより歯の表面の形態も繰り返し接触していることによりすり減って単純化されてきます。このような過程で成熟し虫歯への抵抗力が増して虫歯になりにくくなります。歯の質や食生活及びプラコントロールの状態によっても異なりますが一度象牙質まで達してしまった虫歯は進みにくいとは言えません。歯医者を受診し、治療しましょう。