駒沢大学駅徒歩5分の歯医者「駒沢歯科・矯正歯科クリニック」

医院ブログ

口腔がんの早期発見について

こんにちは。世田谷区駒沢の歯医者、駒沢歯科・矯正歯科クリニックです。今日は口腔がんの早期発見について説明します。

前回のブログでも述べましたが、口腔癌の治療で最も根治性の高いのは手術療法です。

がんの進行は進めば進むほど切除しなければならない臓器の組織の量は当然多くなるため、その範囲が重要な臓器に及ぶ場合には手術できないと言う可能性もあります。そうならないようにするため、また手術になったとしても、切除で喪失する組織量をできるだけ少なくして術後の生活の質を下げないためにも早期発見は非常に重要になってきます。

最近では近くの歯医者などで口腔がん検診を定期的に行っている地域も増えてきています。自分の口の中と言うのは鏡などを使ってもなかなか良くは見えないことが多いので、歯医者へ定期的に受診して検診をしてもらうのが良いでしょう。しかし、近隣の歯医者で必ずしも口腔がん検査を実地しているとは限りません。何といってもご自身の体ですからご自身でチェックすることが大事になってきます。

一般的にがんは病変はあるのに、しみる、痛いなどの症状に乏しいことが多いので、まず口の中をよく観察することが大事になってきます。例えば口内炎があるのに痛くない、シミがないなどは注意が必要です。先日のブログに述べた白板症のような前がん病変を見つけた場合にはそれをただ眺めていてもがんに移行しやすい白板症かどうかは分かりませんから、迷わず近くの歯医者か口腔外科のある医療機関を受診し生検と言う検査を受けるようにしてください。また赤い病変の場合には紅板症の可能性がありますから早期に口腔外科を受診するようにしましょう。さらにがんは病変の周囲にしこりを伴うことが多いので口内炎を見つけてその周囲にしこりがある場合にはかなり要注意になってきます。

口内炎と癌の違い

口内炎には適合の悪い入れ歯いや、歯の詰め物、あるいは尖った歯の先端や入れ歯の針金などがこすれてできる傷によるものと原因がはっきりとしないアフタによるものがその代表としてあります。いずれも接触や刺激によって痛みを伴うことが多く、がんによる口内炎よりも見た目には表面やへこみの部分がきれいになることが多いです。こすれたことによる口内炎はこすれたことが原因になっているものを取り除けば速やかに治癒に向かいます。また原因がよくわかっていないアフタでも通常は1週間程度で治癒していきます。

がんによる口内炎は拡大や進行こそしますが、治ることあるいは治癒の方向に変化する事はまずありません。また病変の状態が明らかに日によって違う、あるいは変化するものの多くの場合はがんではありません。さらに先述しましたががんによる口内炎であればその周囲にしこりを伴うことが多いのでその点を注意して観察すればがんによる口内炎を見落とす事は少ないでしょう。ただおかしいなと感じた段階で歯医者を受診し、診てもらうようにしましょう。

口腔がん治療を治療中または治療後に歯科治療を受けるときの注意

特に注意を要するのは放射線治療を受けている場合です。放射線はがんを停止させるために照射しますが、がんの周囲にある正常な組織にもダメージを与えその注意力を低下させてしまう作用があります。放射線治療を受けた後にどれぐらい期間を開ければ放射線の影響がなくなるかと言う問題に対して今のところ明確な見解は出されていません。したがって、放射線治療を受けていることを申告せずに安易に歯医者で抜歯処置などを受けてしまうと抜歯した傷が治らずそのまま難治性の顎の骨の炎症(骨髄炎)に移行する可能性が高くなります。このような事態にならないためにも自身による口腔ケアにより大事にまで至らない早期歯科治療を受けることが重要になります。次に化学療法を受けている場合には全身状態にダメージが及んで抵抗力が低下しています。歯科治療を受けるにはいちどダメージを受けた全身状態がどの程度回復しているかを評価する必要があります。感染性疾患のほとんどは歯に原因があると言われており、化学療法で全身の抵抗力が低下した状態で安易に抜歯や歯石除去などの歯の治療などを受けると、それが原因で全身の感染症を引き起こす可能性があります。最後に手術で舌や顎の骨を大きく摂取されている場合には飲み込みの反射や機能が通常よりも低下しているので、歯の詰め物やかぶせ物の装着をする際にそれらを誤って飲み込んでしまったり機械の中に吸い込んでしまったりしないように注意をする必要があります。

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